「ミカエルの夢物語」第八話

 

ムッシューの家はマルモッタン美術館からほど近いメゾネット・タイプの
レジデンスだった 1階の広いリビングでシードルで喉の渇きを癒やして
いる時、ムッシューが質問をしてきた
「君はきっと霊体が見えるのだろう?」
「どうしてそう思われるのですか?」
「簡単な事さ  君は時どき何もない筈の空間を凝視しているからだよ」
「あはははは・・・  看られていたのですね?」
「君と同じ様な体質の日本人はいたかね?」

授業が終わって、珍しく真っ直ぐ家に帰ってそのまま台所に行くと
母親が料理をつくっていた。俺が「今日の晩御飯はなに?」と母親
聞くも全く返事がなく、もくもくと何かを刻んでいる。
おかしいなとは思いつつも二階にあがると、なんと母親が俺の部屋で
洗濯物をたたんでいる。
「あれ?さっき台所にいたよね?」と聞くと、
「何言ってるの?だいぶ前からずっとここにいるよ」と母親が言う。
俺が見たのはなんだったんだろうか?

小学生の頃、帰宅中に家の近くで母と会いました。
「お帰りー」  「ただいま」
確かに、そう一言づつ言葉を交したんです。
私は、お母さんこれから出かけるのかな?と思っていました。
だが家に着くと………
「ただいま」  「お帰りー」  「…えっ?」
ええ、母は家にいたのです。
「さっき外にいなかった?」  「何言ってんの?」
私の見間違いだったのでしょうか。
でも、確かに、一言づつ言葉を交しました。  あれは母でした。
 

「ムッシューは此の人たちの話を如何思われますか?」

「つまるところ、彼らの様に君も普通に見えていると言うんだね!」

「其の様です、子供のころから・・・・」

 

 

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